TVアニメ「純潔のマリア」感想です。
今回から、アニメオリジナル展開がふんだんに盛り込まれてきましたが、アニオリにも関わらずかなり凝ったつくりになってました。さすが谷口監督。
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ジョセフ
「私は!魔女マリアを愛しているのだ!!」
相手が大天使であると知った上でなお弓を引くジョセフ。愛ゆえにできる行動です。こういう男にになりたい…。
天上の王から条件付きで許しの機会を得たマリア。マリアが魔女でいられる条件とは、人前で大きな力を使わないことと、処女で居続けること。
マリアの監視役として派遣されたエゼキエル。
いじめられっ子のエゼキエル(ハトver)ww
鳥達がとにかくかわいいです。
マリア
「処女なんかやっぱとっとと捨てときゃよかったー!」
自身の快楽と平和を天秤にかけることを強いられたマリア。作品のテーマをギャグとして扱うのがいいです。
ミカエルが常時監視していないと知り、改めて戦場をかき乱すマリア。
傭兵にとって戦場は仕事場なので、マリアの行為は結果的に彼らの生活の糧を奪っていることになります。傭兵の存在は、マリアの行動をどのように解釈すべきか?と考える上でのひとつの材料です。ちなみに、原作では傭兵の描写はあまりありません。
豚の裁判シーン。
よくみると豚は服を着ています。これは決しておしゃれなどではなく、実際にあった風習だそう。この豚裁判には、弁護士も存在し正式な手続きを経て行われていました。
当時のヨーロッパは、法的に(もしかすると宗教的にも)人と動物の線引きが曖昧で結果こういうヘンテコな習慣があったみたいですね。動物だけでなく、虫も裁判の対象になった記録があるようです。
修道士ベルナールとマリアのやり取り。ここもアニオリです。
原作と比べると、百年戦争当時の人間の戦場以外の描写が追加されています。マリアの考えが戦場だけではなく、当時の宗教や文化とも対立するという点を描こうとしているのかも。そうなると、今後は原作よりも文化や宗教解釈に傾く可能性があります。それはそれで楽しみ。
ミツバチは、ベルナールが神の規律を守る下僕であることを象徴しています。おぼれたミツバチは、その世界を守るための犠牲者。すなわちマリア。
修道院で養蜂を行っている理由は蜂蜜だけではなくロウソクを作る蜜蝋の確保のため。
ラストにケルヌンノス。
ケルヌンノスは、Fateの槍の人も登場するケルト神話の狩猟の神。ウサギやら狐やらシンボリックな動物を沢山登場させていました。前回、同じくケルト神話に登場するタラリスがマリアによって召喚されましたが、原作ではあのシーンはバハムートでした。キリスト教やケルト神、当時のヨーロッパの事情が反映された話多角的な宗教描写が伺えます。
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